SPA

(読み方 : エスピーエー)

SPAとは、Stock Purchase Agreementの略称。いわゆる、株式譲渡契約書のことである。 株式譲渡契約書とは、売手と買手がお互いに株式譲渡その他諸条件の合意に至った際に作成するM&Aに関する最終契約書のことである。

株式譲渡とは

そもそも株式譲渡とは、売り手である株主が、保有株式を買い手に譲渡することで、会社の経営権を移動させる方法である。 お互いに株式譲渡の契約を締結し、買い手が代金を支払い、売り手が株式を交付する。株式譲渡というM&Aの手法は国内の中小企業ではよく使われており、約7割のM&Aが株式譲渡によって成約している。 M&Aの取引に株式譲渡という手法がよく用いられる理由としては、手続きが比較的容易なことや会社の所有者が変わること以外は全ての資産や取引上の契約を引き継ぐことができることがあげられる。 また、株式譲渡に関しては株主が変わるだけで譲渡企業の法人格が維持されるため、独立性を維持しやすいからでもある。これは手続きが比較的簡便なことや、オーナーが変更するのみで全ての資産や取引上の契約を引き継ぐことができるということが理由として挙げられる。 さらに、株式譲渡は株主が変わるのみで譲渡企業の法人格が存続するため、独立性を維持することが簡単である。

SPAの手順

SPAにはさまざまな項目があり、会社によって大きく内容も変化していく。 SPAを作成する間にまずは基本的な会社の意向を確認する必要がある。 まず、買手企業側の意向例としては希望価格、売手企業の事業内容や将来性、財務状況、リスク保証や損害賠償の有無などがある。 また、売手企業側では売却希望額や将来性のアピール、売却後の保障についてなどをお互いが考えをまとめる。 互いが意向を確認したら次はM&A専門の弁護士や仲介会社などの人々と相談を行いながら契約書の原案の作成を行う、主な項目は買収価格などの経済条件や契約が成立する条件、誓約事項や補償内容、表明保証などになる。 両者の合意が成立すればその後製本し調印、保管するという流れになる。

SPAの注意点

専門家が必要になる

M&A取引は案件ごとに条件や状況、意向などが大きく変わってくるため契約書自体が複雑になる傾向がある。そのため弁護士などの他にM&Aに強いエージェントやFA、公認会計士などの専門家が必要になる場合の可能性が非常に高くなる。そういった必要性もあるため、M&Aの取引をする前に予想していた以上のコストが発生する場合があるので注意が必要になる。

表明保証の内容を確認する

表明保証とは、売主が買主にM&Aの事項を表明し、保証するものである。 表明保証に記載されている保証内容と差異が生じると、損害賠償を請求されることがあるので、注意を払う必要がある。 表明保証は、買主のリスクを軽減するための手段のひとつですが、売主にとってはリスクになる可能性があるものである。買主はどこまでが保証されている事項なのか、売主はどこまでを保証するべきなのかを入念に確認するべきものになる。

競業避止義務に安易に同意しない

競業避止義務とは、買主が買収後の事業の利益を損ねることを予防するため、M&Aが成立した後に売主が売却した事業に対しての営業上の競争行為(協業)を禁止する義務のことである。 とくに注意するべきことは対象者がどのような範囲で制限されているのかどうかである。 仮に全従業員が対象となっている場合では、従業員や役員は再就職が難しくなってしまうなど、将来の選択肢が制限されてしまう。期間は数年間が一般的だが、10年や20年と長期にわたる契約の可能性がある。 ただしお互いでの同意があれば短縮や延長をすることも可能である。関係者の将来を制限するものであるため、SPAを結ぶ際は安易に同意しないように注意しなければならない。

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