ディスクロージャー
(読み方 : ディスクロージャー)
ディスクロージャー(Disclosure)とは、投資家や株主、取引先などのステークホルダーに対して事業内容を公開すること。
ディスクロージャーには2つの種類がある
法律で定められているディスクロージャー
法律で定められているディスクロージャーは、開示する時期や中身が、証券取引法などの法律で規定されている。 決算短信の開示や有価証券報告書の開示など、業績に多大な影響を与える事項は、適切なタイミングで発表をする必要がある。
法律で定められていないディスクロージャー
法律で定められていなくとも、ディスクロージャーを開示する場合がある。 これはIR(investor relations)と呼ばれ、年次報告書や月次データ、企業活動の詳細を開示したり、決算や事業に関する説明会を開催するといったことがあげられる。 IRは、企業の経営状況を開示することで投資や出資を促す目的で、主に投資家や出資者を対象にしている。
なぜディスクロージャーが生まれたのか
現在の資本市場では投資家の保護と株式市場の発展を両立しながら、企業価値の向上を図る状況となっている。 そのため、投資家にとって必要な情報を適切に開示しながら、株式市場を適切に運営することが日本では重要とされている。 そこで、企業の情報を公に開示するディスクロージャーが必要になったのである。
ディスクロージャーのメリット
情報開示によって信頼性があがること
企業の経営や活動状況、財務状況など、投資家や出資者、取引先といった利害関係者にあたるステークホルダーに開示されると、企業の透明性が担保される。 そうすることで、企業は投資家や出資者から信頼され、投資対象先として安心感を持たせることができる。 社会的知名度があがれば、取引先の信用も高まる。 結果として業績の向上につながり、投資先として安定した地位を築くことができる。
投資家へのPRが促進される
法律で定められていないディスクロージャーは、一般にIR(Investors Relations) といわれ、企業が投資家に対してアピールをするような情報が含まれている。 たとえば決算発表説明会、月次データ(業績が好調であればアピールになる)など。 こうしたディスクロージャーによって、企業は投資家や出資者へアピールできる。
ディスクロージャーのデメリット
費用
ディスクロージャーの発行をするにあたり、情報の管理や開示に多くの人材が必要となる。 そのため、単純に人員コストがかかってしまうのである。 また、開示した内容によっては、訴訟の可能性が生じ、訴訟費用といったコストがかかってしまうこともある。
情報開示による不利益
法律で定められているディスクロージャーは、内容や時期が強制されている。 たとえば、企業の業績が低迷していると、企業側にとっては公開したくないマイナスの情報にもなる。 そういった情報も必ず開示しなければならず、投資家や出資者が離れてしまうリスクがある。
金融機関のディスクロージャー関連用語
ディスクロージャー誌
ディスクロージャー誌は、企業の経営内容を開示した冊子で、企業活動を広く判断・分析するために必要となる情報が掲載されている。
ディスクロージャーポリシー
ディスクロージャーポリシーとは、情報開示に関わる方針のことで、各企業のホームページなどにも掲載されている。主な内容は、下記のとおりである。
- 情報開示の方法
- インサイダー取引の未然防止
- 公平な情報開示
- 将来の見通し
- 沈黙期間
- 社内体制の整備
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